【ちちぶの人インタビュー :吉本 隆久さん】20代で限界集落へ移住!人と繋がる暮らしに魅せられて


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こんにちは、ちちぶるインタビュアーkaoriです。

秩父市内から車を走らせること約1時間、奥秩父・大滝は目を見張るほどの美しい連山が迎え入れてくれる場所。今回のインタビューはそんな大滝でも特に山深い場所、栃本地区にお住まいの吉本隆久さんにお話をおうかがいしました。

平成生まれの吉本さんは20代という若さで秩父の山奥へ移住し、田舎暮らしを満喫されているとの事。なぜわざわざ都会でなく田舎へ?本当にやっていけてるの?そんな率直な疑問に答えてくださいました。

 

初めての限界集落でも何とかなる!

ー栃本地区から見える山々は本当に美しいですね!いっぽうで、普通の生活を送るにはかなり大変な場所のような気がしていますが・・・これほどの限界集落に来ることを予想していましたか?

正直言って、初日は「ヤバいところに来ちゃったな」と思いました(笑)。でも生活しているとだんだん慣れてきますし、今では楽しんでいます。

 

ーかまどでご飯を炊いているそうですが、見せていただいてもいいですか?

どうぞ!かまどの足下にある小窓を開けて、そこから薪をくべて火を付けるだけなので簡単です。3合炊きでもだいたい20分で炊けますよ。

 

吉本さん愛用のかまど。炊いたご飯はおにぎりにして仕事場へ持って行かれるそう。

吉本さん愛用のかまど。炊いたご飯でおにぎりを作り、仕事場へ持って行かれるそう。

 

ー意外とあっという間に炊けるんですね!炊飯器で炊くご飯の何倍も美味しそうです。

薪割りはしないといけませんが、ご近所の方のご好意で山の木を切らせていただけるし、枝を拾ってくるだけでも意外と使えますよ。

 

ー周辺にはスーパーやお店を見かけませんが、普段の買い物はどうされてるんですか?

週に一度、秩父市内まで買い物に出かけます。その他にも、生協の配達や移動販売を利用しているので特に不便は感じないかな。

 

ー実際、住んでみると何とかなるものですか?

はい、何とかなりますよ(笑)。

 

独自の文化が残る、大滝・栃本の魅力

ーご近所の方とはどのような関わりを持たれていますか?

皆さんによくしていただいてますし、穏やかで良い方ばかりです。すぐ目の前におばあちゃんが住んでいらっしゃるんですが、孫のようにかわいがってもらっています。

 

ー若い方が移住して来られて、きっと嬉しいんでしょうね。

僕が仕事から帰ってきて家の明かりを付けると、いつもそれを見計らったように近くのおばあちゃんから電話がかかってくるんです。「いま帰った?晩ご飯作ったから良かったら一緒に食べない?」と誘ってくださるので、よく御馳走になってます。

 

ー温かなお付き合いが素敵ですね。田舎暮らしを満喫されているご様子も伝わってきます。

僕が大滝や栃本を気に入っている理由は、雄大な山々の魅力もありますが、ここには独自の文化が残っていると感じているからなんです。

 

ー文化、ですか。

はい。たとえば、秩父には栃の木の実を使って作る栃餅という郷土料理があるんですが、ご近所に住むおばあちゃんは今でも手作りされているんです。その栃餅をいただいて食べるだけでなく、一緒に作る過程を体験することで栃本をより深く知ることが出来ます。

 

ー栃本の自然環境や暮らしそのものが、栃本の文化として残っているんですね。

 

ご趣味は?との問いに、「趣味かぁ・・・薪割りは楽しいですよ」とのお答えが。

ご趣味は?との問いに、「趣味かぁ・・・薪割りは楽しいですよ」とのお答えが。

 

移住定住者を増やす使命がある

ーそもそも、吉本さんが秩父へ来ることになったきっかけは何だったんでしょうか?

地域おこし協力隊へ応募したのが始まりです。人の顔が見えるような仕事がしたいと思っていたことと、ずっと田舎で暮らしたかったので大学卒業と同時に移住しました。3年間の任期満了後は、秩父で出会った方のご紹介で今の仕事に就きました。

 

ー今のお仕事は?

秩父樹液生産協同組合で働いています。スギやヒノキの伐採後に広葉樹を植林したり、キハダの樹液成分を使った商品開発など、おもに山とかかわる仕事をしています。おかげ様で仕事がスムーズに決まり、無事に定住できて本当に嬉しいです。

 

ー今は秩父に定住して5年目との事ですが、今後はどのような活動を行なう予定ですか?

まずは僕自身が秩父に定住出来ましたが、やはり使命として移住・定住者を増やすということを意識しています。特に同世代の若者が大滝や栃本にやって来てくれると嬉しいですね。

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栃本に対する想いを語る吉本さん

 

ー栃本地区には20歳代〜40歳代の方は吉本さんお一人しかいないそうですが、同世代がいなくて寂しくないですか?

確かに暮らしている人はまだいませんが、僕を訪ねて栃本に来てくれる仲間がたくさんいます。今は「栃本ふるさとproject」というのを立ち上げて、月に一度仲間が集まるんですよ。

 

ーへえ!一体どんな活動をされていらっしゃるんですか?

今は栃本でのワイン作りを目指して休耕地を開墾し、ぶどう畑を作っている最中です。栃本を気に入ってくれた友人が「ここに何度も来られるきっかけが欲しい」と言ってくれたのが活動の始まりなんです。

 

ーいい暮らしをされていると人が自然と集まるんですね。外へ娯楽を求めなくても、日々の暮らしの中にわくわくする体験が溢れている様子が伝わってきます。

そうですね。土日は仲間がやってくる楽しみがあるし、意外と一人でいる時間も少ないです。

 

ーお話をうかがっていると、私もまた栃本に来たいという気持ちが強くなりました!栃本に行ってみたい、吉本さんに会いたいと思った方は、どうしたらいいですか?

「栃本ふるさとproject」のFacebookページがあるので、そちらにメッセージを送っていただけると。または、12月18日(日)に秩父市内で栃本の魅力をご紹介するイベントをやるので、お越しくださると嬉しいです。

 

ーまずはイベントで吉本さんのお話を聞いてみるのも良いかもしれませんね!今日はどうもありがとうございました。

 

<吉本隆久さんが参加されるイベント>

イベントページ:秩父においでよ!…東京でなくてもイイかも、 の試み進行中。

 

<栃本ふるさとproject>

Faceookページはこちら!

吉本隆久さんのプロフィール

川越市出身、平成元年生まれ。山登りが好きだった父の影響で、山の見える風景や田舎暮らしに惹かれるようになる。筑波大学卒業後に秩父市地域おこし協力隊として大滝へ移住。3年間の任期を全うした後、秩父樹液生産協同組合へ就職。秩父の魅力の一つである山の保全や有効活用を模索する傍ら、移住・定住者を増やすさまざまな取り組みを進行中。

 

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